わたしたちは他者の「実家」の内側を知らない。何が起きていたのかを語り合わない。「家族」というタテ割りの壁が、外側から見えなくさせているから。ブックデザイナーの飯村大樹は、実家の終わりを経てそのことに切実な問いを持った。この連載は「実家=生まれ育った家」という閉じた存在をひらき、誰かと語り合うための場だ。自身の生きづらさの根源にある「親との関係」に向き合いながら、様々な環境で育った人たちへのインタビューを試みる。それは、個人の苦しみを超えた社会規範や、「家」という構造の歪みを浮き彫りにすると同時に、自分の立っている場所を見つめ直していく。
